2016年2月21日日曜日

iPadProで3D制作再び。Sculpt+

iPadProとApplePencilで3DCGを作ってみた。
Sculpt+というアプリ。

これは粘土をこねるような作業で物体が作れるアプリ。
最近は機能追加(別アプリと統合)で骨組みから作れるようになった。
たまにちょいちょいいじってたけれど、最近は触っていなかった。
ApplePencilとの相性が良いはずなので試してみた。
 

まずは骨組みから。
肉つきの棒をニョキニョキと引っ張り出していき形を作っていく。
「 棒」「関節部分」ごとに拡大縮小をして好みのプロポーションにしていく。
これがなかなか楽しい!

 
デスクトップ用「ZBrush」というソフトにも似たような機能(zsphere)があるけれど、あれより扱いやすいと感じた(あくまでも簡単なキャラクターを作る上では)。
さすがに細かい部分までは行き届かないようで、指先までは作れなかった。


おおまなかプロポーションができたら、いよいよ粘土作業。
ヘラ的なツールを使って細かい造形を施していく。粘土作業を思い出してもらえれば、あれに近い感覚だ。
コテコテ、グイグイ、ペタペタ、ザクザク。楽しい。

うーむ。簡単な作業であればやっぱりZBrushより良い感じ。手にiPadを持つっていう状態が、作業の距離感を小さくしてくれる。機能が限定されていて造形に集中できるのも良い。
 

ぐりぐりとさらに作り込んでいく。iPadProの大きさは正義だ。しかも処理が早いので、本当に快適。
思ったよりも細かい部分を作り込める。
 

形ができたら色塗りをする。ほほを赤くそめるのが好きだ。

【ちょっと専門話】FBXかOBJでエクスポートができるんだけど、この塗りがそのままUVマップとして書き出される。解像度はポリゴン数に依存かな。解像度は設定できないものの、この辺もZBrushよりお手軽。ちなみに完成したポリゴン数は26万ほどだった。
 
なんとポーズもつけられるんです。さらにウェイトマップ調整があったのには驚いた!


関節を曲げる時、周囲の肉体にどれくらい影響させるかを調整できるのだ。


腰もクイクイッと。かわいいね。
こういうお手軽ポージング機能はとても嬉しい。
もうちょっと細かく調整できると嬉しいけど、それは贅沢ってもんだ。


途中でチラッとふれたけど、このiPad用のアプリで作ったものはパソコン用の本格的なソフト に読み込むことができる。

とにかく扱いやすいし、気軽に使う気にもなれるので、パソコンでがっつりやる予定のものでも、このアプリでの作業をワークフローに取り入れることができると感じた。
正式名称 123D Sculpt+ おすすめです!



iPadProありきなのはいなめない。




2016年2月14日日曜日

ショートムービー メイキング オブ 「レストランの夢のレストラン」

久しぶりに編集までしたショートムービーを練習がてら作ってみた。
あくまで練習ラクガキ。
 
キャラクターを動かすための機能を練習するためのものなので内容はまったく無い。
 
今回もいちおうラフは描いたけど、動きの練習メインなのでステージをざっくり考えただけ。



こんなふうに半個室があるレストランや喫茶店が好き。気楽に入れるところで、良い感じの店がなかなか無い。


ラフにそってお店を作る。こんな店どっかにないかな(あまり高くないとこで)。

色無しで作業を進める。


写るかどうかはともかく、ステージのまわりも楽しみながら考える。光が差し込む感じが好き。安藤忠雄の光の教会的ってわけじゃないけど、細長い開口部から光が差し込むのがとても好き。
 
 
光がどう差し込むかをいろいろ試す。
最近の3DCGソフトは日時を入力して、日照シミュレーションができるものが多い。夕方になるとちゃんと赤みがさしたりと、なかなか雰囲気がでる。
カメラが動いた時に奥行きを感じらるように、人の動線的には意味のない柱を置く。

色がない方が構造感がわかりやすい


光に応じて配色も考える。動きの練習程度なんだからさっさと動きに集中すりゃあいいんだけど、そこはせっかくだからね!
 


ちなみにこの仕上げは、「光や色の反射を簡易にしたもの」で、短時間で計算が終わる。


試しにちゃんと「光や色の反射」を計算させるとこんな感じ。




リアルに夕方の赤みを反射しまくり。反映しまくり。部屋の隅々までみるとわかるんだけど、きちんと光がまわりこんでいる。


差し込む太陽光って演出的に効果が高い。それだけで物語性がでる。説明なしで「ああ、夕方(朝)なんだな」と思わせられるのが強み。

冬の16:30の光。

 

しかし結局今回は日照は無しにして、室内照明だけで表現することにした。
その方が対象に集中できるかと思ったからだ。

20時。室内照明のみ。これで決めた。

 
そして動画を作っていく。
今回は大きくわけて7カット。
途中で背景のみが変化するのは、背景だけ作り直したものとを動画編集ソフトで合成させた。
 
動画編集の仕様ソフトはAfter Effects。
 

 
なれてないとどうしても動きがのったりするってことは、あらかじめわかっていたので、時間を70%に縮小して動きをはやめた。もっとはやくてもいいくらいだ。
 
半分くらいに縮めてもいいくらいだ。

完成版はこちら。





ちょっと専門的な話

今回の制作ツールは
MODOでモデリング、配置、カメラ設定
ACS2でキャラの動き
OctaneRenderでレンダリングした。
 
このだいぶノイズを残した感じで1280×720で
1フレームのレンダリング時間は1秒から2秒。
だいぶ早い。
でも
ACS2とOctaneRenderとの相性が悪いのか、OctaneRenderのパネルを出すまでが激重。OctaneRenderへデータを受け渡すのも激重。
ただ、レンダリングが始まってしまえば激早なのでしかたない。
いやあそれにしても重い。
 
ACS2はたしかに使いやすい。
さくっとリグをいれてササっと動かし始めることができるので、やみつきになりそう。
けどまだ慣れてないので「これどうすんの」がまだ多い。
2体キャラおくと、Aというキャラに反映させたいことがBに反映してしまったり。
それに前述のOctaneRenderとの問題もあるので、次はMODOの標準機能で動かそうかなあと思ったりもする。
 




 

2016年2月2日火曜日

3DCG:ホテルマンの憂鬱



最初に完成図。


まず手描き(というかお絵かきアプリ)でラフをグイグイ描く。


まあ、あまりデッサンなど気にせず、どんなシチュエーションにするか、どんなキャラを登場させるかをグイグイと描く。色も一応決めておく。
いきなり3Dソフトで造形開始することもできるけど、何を作るか手描きで描いておこないと結局時間がかかる。なんどもやり直すはめにもなる。
 
そして、キャラクターと室内の造形を別々にはじめる。
 
別々に造形したものを配置していく。


構図をみながら、奥行きや、イラストストーリー的に必要であればモノを足す。でも基本的にラフの予定通りに進めた方がうまくいく。
予定変更も時にはいいけど、堂々巡りに陥ることの方が多い!
 

ライティングを決める。照明器具で雰囲気をだすのか、日照で雰囲気を出すのか、あるいはその両方なのか、試行錯誤する。場当たり的ではなく、ラフ描きの時点で思い描いていた雰囲気に近づけていく感じ。
あとはボケ具合。カメラでいうとレンズの絞り、つまりどこにピントを合わせるかということ。
 
そしてトップの完成となる。
 

最後に、別アングル。
せっかく手前のキャラクターの顔も作ってたし!

 


モデリング:MODO801
レンダリング:OctaneRender